引込脚は便利でカッコいいが、地上でうっかりレバーを引いてしまうとさあ大変。
そんなうっかりさんのための安全装置がこの「スクワットスイッチ」。
地上にいる時は機体の重みでスイッチが「オフ」の状態なので、ギヤレバーを動かしても作動しません(上の写真)。
機体が浮上すると今度は脚が重みでぶら下がった状態になります。するとこのスイッチが押されて「オン」の状態になり、脚挙げの動作が始まります(下の写真)。これがひざの曲げ伸ばしに似ていると言うのが名前の由来です。
これはパイパー社の「セミノール」という飛行機の例ですが、結構この手の仕組みがポピュラーです。ただし、すべての飛行機がこの安全装置をもっているとは限りません。飛行機のマニュアルをよく読んで調べておいてください。
更に、この安全装置は、機体が地上で落ち着いている時には安全ですが、着陸直後などまだ上下している時は当てになりません。そこでうっかりギヤレバーを上げると・・・考えたくもないことが起こります。
2009年9月16日水曜日
オイルクーラー
小型飛行機のエンジンは空冷式が多い。零戦も疾風も隼も全部空冷式だ。セスナもそうだ。
オートバイのようにシリンダー周りに刀の鍔状のものがあって、冷却面積を増やして効率を上げていますが、そのほかにエンジンオイルが重要な役目を背負っています。それは、潤滑だけでなく、やはり冷却なのです。エンジン各部に回ったオイルが熱を取り去ってくれる。そしてまた冷却されて冷たくなったオイルが各部に回る。この繰り返しでエンジンは常に適温に保たれるのです。
今回の写真は、セスナ152のオイルクーラー。この細い管の中を通るオイルに風が当たり、熱を取り除いてくれる。結局オイルも空冷じゃん、といえばそれまで。だってそれを言い出すと水冷エンジンだってラジエターで冷却水を冷やすのは空気の役目。難いことは言わない。
セスナ152の場合はとてもわかりやすい位置にあり、空気も当たりやすいですが、機種によってはエンジンの後ろ側になるのもしばしば。そういう場合は何とか空気が当たるように、誘導板なんかを工夫してあります。
オートバイのようにシリンダー周りに刀の鍔状のものがあって、冷却面積を増やして効率を上げていますが、そのほかにエンジンオイルが重要な役目を背負っています。それは、潤滑だけでなく、やはり冷却なのです。エンジン各部に回ったオイルが熱を取り去ってくれる。そしてまた冷却されて冷たくなったオイルが各部に回る。この繰り返しでエンジンは常に適温に保たれるのです。
今回の写真は、セスナ152のオイルクーラー。この細い管の中を通るオイルに風が当たり、熱を取り除いてくれる。結局オイルも空冷じゃん、といえばそれまで。だってそれを言い出すと水冷エンジンだってラジエターで冷却水を冷やすのは空気の役目。難いことは言わない。
セスナ152の場合はとてもわかりやすい位置にあり、空気も当たりやすいですが、機種によってはエンジンの後ろ側になるのもしばしば。そういう場合は何とか空気が当たるように、誘導板なんかを工夫してあります。
2009年9月13日日曜日
キャブヒート
運送屋さん時代の先輩に「昔のトラックはよくキャブアイスが起こったもんだ」という話をたびたび聞かされていましたが、飛行機の場合「昔の」話ではなく現在進行形。
キャブレターの中で、燃料が気化しているので、気化熱を奪われ、キャブ内部の温度は急激に低下。外気温が20℃を超えている場合でも、キャブ内は氷点下、湿度が高ければ着氷だ。
そうすると、キャブの内径が小さくなり、取り込める空気の量が減り、急激な出力低下となり、高度の維持も出来なくなったり、最悪はエンジン停止の危機!
そこで登場「キャブレターヒート」。これでキャブを暖め、氷を溶かそうって魂胆。レバーを引っ張ると、エアボックス内のバルブが開き、今まで外部から取り入れていた空気の変わりに、排気管周りで暖められた空気が別の口から入っていく。この暖かい空気が氷を溶かしてくれ、めでたしめでたし(下の写真)。 気をつけたいのは、暖かい空気は密度が少ないこと。そのため、キャブヒートをオンにすると、最初回転数が更に下がる。これは仕方のないことなので慌てず我慢してください。やがて、徐々に回転数が復活するはずです。
2009年9月7日月曜日
エンジンの出力はどうやって調節?
車ではアクセルを踏むことでエンジンの出力を上げ、加速することが出来ます。
飛行機の場合、アクセルとはいわず、スロットル(Throttle)という。これをセスナの場合は右手で操作するんです。
自分で乗るまで考えもしてなかったのが、このスロットルレバーの形。
写真はセスナのものですが、なんと計器版から棒が突き出ているではないですか。
もっとカッコいいものを想像していたのですが、やってみないと分からないです。
そうすると操縦桿は左手で操作すると言うことになります。戦闘機なんかと反対ですが、旅客機や貨物機はこうなっています。理由は副操縦士が右席に座っているので、左右どちらの席からでも手が届くように間にスロットルが配置されているのです。戦闘機は一人乗りなので、利き手の右手で操縦桿を握れるようになっています。
スロットルを前方に押し込むと出力が増大し、手前に引くと減ります。出力はタコメーター(Tachometer)に反映されるので、必要な回転数になるようにスロットルを調節してやりましょう。
2009年9月5日土曜日
プロペラガバナーの位置
「プロペラガバナーはスピナーの中にある」というのは大間違い。
教官クラスになっても約半数の人はそう信じ込んでいる。実物を見てみるとそうではないことが分かるんですが。
これはパイパー「セミノール」のガバナーの例。プロペラ直後のエンジン上に横向けに取り付けられているのが分かります。同じパイパーの「セネカ」やビーチクラフトのバロンもこの位置です。
次の写真はパイパーの「アロー」のガバナー。写真では分かりにくいですが右手がエンジン、つまり飛行機の進行方向で、左手が胴体です。このようにエンジンの背中についている例は他にはビーチのトラベルエアーなんかです。
この二通りがもっともポピュラーな位置です。スピナーの中にはガバナーはない。スピナーの中にあるのは実際にピッチを変化させる機構です。
2009年9月4日金曜日
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